2020.11.6
長女がピアノを習いたいと言ったので、だいぶ前にノンさんとの交わした世間話の中に出てきたピアノ教室を思い出してノンさんに連絡をしてみたら、あれよあれよという流れで一緒に見学に行き、その翌週から本格的に通い出すようになった。
その教室はノンさんが小・中学生の頃に通っていた教室で、幼いノンさんにもその先生が情熱的で他の大人とは違う感性を持っている人だということが分かるような先生だったらしい。
ノンさんが高校生に上がる頃に先生は当時の家庭も教室も日本に残したまま突然音楽修行のためにメキシコに渡ったというエピソードには笑ったし、美術の道に進むことを悩む中学生のノンさんに「芸術は最高よ!」と背中を押してくれたのもその先生だったと聞いた時から気になっていたのだ。
実際に会った先生はとても若々しくてハツラツとしていて、そしてピアノの音色を心から愛しているような人だった。
私は自分が14年通ったピアノの先生が大好きだったから、他の先生を同じように好きになったり尊敬することができるか正直不安なところもあったけれど、この先生からも愛や情熱を第一印象で覚えることができた。
長女が「わらべうた」も習っていることを言うと
「こんな昭和な子は久しぶりよ。嬉しくなっちゃう」とお茶目に言う。
「今の子はJ POPの楽譜ばかり持ってきてうんざりしちゃって、ピアノ教室をもうやめようかと思っていたのよ。ピアノの音色をちゃんと響かせるクラシック音楽が私は好きなのだけれど、日本にはクラシックは根付かなかったわね。」
先生は少し毒気を出して嘆いていたが、私もJ POP曲をバンバンとピアノで弾く曲はあまり好きではないから共感。
私もクラシックが好き。
私のピアノの先生はスペイン音楽やガーシュインなどのJAZZ音楽も好きだったから、その影響まんま受けてそれらも好き。
先生と話していると好きな音楽が次から次へと思い出されてきて、同意してくれて嬉しくなってくる。
子どもたちには情熱を持った大人にたくさん出会って欲しい。
いろんな大人の人生や感性を感じ取ってくれたら嬉しいと思っている。
ピアノの先生との出会いがまた新しい世界を広げてくれるような予感がする。
子どもが家でピアノの練習をすることが日常の一部になってきたのも嬉しい。
練習曲に伴奏がつくものも多いので、自然と私もピアノの前に座ることが増えてきた。
私はピアノはやらない!と言い張る次女も、長女が練習を始めると遊びを中断して聴きに来る。
ピアノ教室での待ち時間も、ベルや木琴などを触らせてもらいなんやかんやで楽しそうにしている。
習い始めて1か月ほど。
長女の頭の中にはいつもドレミがあるようで、鼻歌のドレミの音階も合ってきた。
一緒に楽しめることができて嬉しい。
この日記の中で「嬉しい」って言い過ぎだな。
それくらい、ピアノが娘たちとの日常の中に入ってくれたことが私はすごく嬉しい。